おてんば 松尾

◆ エッセイ

すやんちゃん

親戚のお爺さんは、みんなから「すやんちゃん」と呼ばれていました。多分、末の兄ちゃんだったから「すえあんちゃん」からの「すやんちゃん」でしょう。それは、幼児から老人まで全員から「すやんちゃん」呼ばわりされていたツワモノでした。すやんちゃんは酔...
◆ エッセイ

正座とともに、しびれて生きる

*正座のエッセイを書きました正座というものは、どうしてああも静かに人を追い詰めるのだろう。最初はいい。背筋が伸び、心身ともに引き締められる。腹筋も強化できる。畳の感触も心地よく、呼吸が整う。日本人の美徳、ここにありである。などと、ほんの数分...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑪

最終話電車が着くまでの時間が止まってくれたら、どれほど良いだろうと何度も思った。 私と門脇くんは、ずっと手を繋いでいた。私は門脇くんのことがもっと知りたかった。「なんで海上保安官になりたいの?」そう尋ねると、門脇くんは少し考えて答えた。「泳...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑩

最後の夜私は最終日、少し奮発して夕食付きのホテルプランを予約していた。紋別では夜に食事ができるレストランがほとんどなく、雪の中をタクシーで買い物に出るわけにもいかないと考えたからだ。高級ホテルというわけではないが、温泉付きらしく少し楽しみに...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑨

紋別「クマ? 確かに有名だけど、熊……木彫りの熊お土産に買う人、初めて見た。」「北海道の定番だろう?」旅行するのに荷物になるよね?しかも置物だから、もらったら迷惑かもしれないし、まぁ、自分の部屋に飾ればいいのか?デカすぎるとは思うけど。私は...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑧

北海道「な、なんで?……バカなの?」信じられない!私は半分キレながら、新千歳空港の到着口からJRの改札口へ歩いていた。横には門脇くんがいる。「いくら? いくら使ったの、飛行機代!」「三万ちょいぐらい。」高校生の三万円は大金だ。あきれて物も言...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑦

さよなら、本土おじいちゃんが亡くなって、ひと月が過ぎた。学校は改修工事のため特別休校となり、今日から三連休だった。私はこの連休を利用して行きたい場所があった。 その日のために準備し親にも許可をもらっていた。最寄り駅の改札で門脇くんに出会った...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑥

年末寒さが厳しくなるにつれ、おじいちゃんの体調が悪化した。立ち上がることが困難になり、ついにはベッドに寝たきりの状態となった。調子の良い日は次第に減り、日中に目を開けている時間も短くなっていく。それでも、食事の際にはスプーンを口元へ運ぶと、...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる⑤

学園祭高校の学園祭では、各クラスが出し物や劇、模擬店などを企画する。 毎年のことだが、この時ばかりはクラスみんなが協力し合い絆を深める時間だ。私のクラスは縁日をやることになった。 射的、ダーツ、ボールプール宝探し、モグラたたき、輪投げ、ミニ...
◆ だから門脇君は、ずっと私のそばにいる

だから門脇君は、ずっと私のそばにいる④

箒男子たちが掃除中、ふざけて部室棟の屋根の上に掃除用の箒を投げた。 それがトタン屋根に引っかかり、落ちてこなくなってしまった。生徒数人で何とか取ろうと試みたが、なかなか届かない。「稜太、肩車してくれ!」「マジかよ、川崎、お前何キロだよ……い...